
この連載では,司法試験及び予備試験などの受験上,平成29年民法(債権法)改正,同30年民法(相続法)改正などの一連の民法改正対策の名著を紹介致していきます。
受験生の皆様の学習の便宜となれば幸いです。
【改正民法対策の名著 第4回】
・潮見佳男『民法(全)』(有斐閣,第2版,2019)その1
定価(本体4,600円+税)(出版社HP書籍紹介参照)
同書は、有斐閣HPの当該書籍紹介に、「基本的な事柄を中心に内容を絞った叙述で、民法総則から親族・相続法まで民法全分野をわかりやすく説明する。最初の1冊としても、復習用としても最適」と記載されている通り、民法全体を721頁(索引含む)でまとめてあり、その前身である『入門民法(全)』(有斐閣、2007)から多くの受験生に愛読されています。そして、著者の潮見教授は、法制審議会民法(債権関係)部会幹事及び法制審議会民法(相続関係)部会委員であり、さらに、同書第2版は、平成29年民法(債権法)改正のみならず、平成30年民法(相続法)改正にも対応しています。
標準的な基本書で6~8冊程度にのぼる民法学を1冊にまとめたことから、そのコンパクトさ故に受験生の人気を得ています。
民法(債権法)改正部分の重要論点等について、同書を補充するのに適した文献を下記に掲載しますので、参考にしてみて下さい。
1 錯 誤
・佐久間毅『民法の基礎1 総則』(有斐閣,第4版,2018)P.144~163
2 時 効
・法務省民事局「民法(債権関係)の改正に関する説明資料-主な改正事項-」(法務省HP掲載)
3 債務不履行
・石田剛ほか『債権総論』(日評ベーシック・シリーズ)(日本評論社,2018)P.64~108
4 債権譲渡
・石田剛ほか『債権総論』(日評ベーシック・シリーズ)(日本評論社,2018)P.229~253
5 契約の解除
・中田裕康『契約法』(有斐閣,2017)P.191~246
6 売買の担保責任
・中田裕康『契約法』(有斐閣,2017)P.313~331