
この連載では,司法試験及び予備試験などの受験上,平成29年民法(債権法)改正,同30年民法(相続法)改正などの一連の民法改正対策の名著を紹介致していきます。
受験生の皆様の学習の便宜となれば幸いです。
【改正民法対策の名著 第5回】
・潮見佳男『民法(全)』(有斐閣,第2版,2019)その2
定価(本体4,600円+税)(出版社HP書籍紹介参照)
前回(第4回)で同書の特徴を紹介致しましたが,同書は民法全体をコンパクトにまとめており,民法の主要論点についての判断枠組みを構築する際などに非常に有益です。もっとも,受験生としては,司法試験及び予備試験考査委員の関心分野など,もう少し掘り下げて学習したいという気持ちもあるかと思います。そのため前回は,民法(債権法)改正部分の重要論点等について,同書を補充するのに適した分かり易い文献を紹介致しました。そこで,今回は,それ以外の財産法の重要論点等について,同書を補充するのに適した分かり易い文献を下記に掲載しますので,参考にしてみて下さい。
1 表見代理
・佐久間毅『民法の基礎1 総則』(有斐閣,第4版,2018)P.264~292
2 無権代理と相続
・佐久間毅『民法の基礎1 総則』(有斐閣,第4版,2018)P.301~314
3 二重譲渡
・横山美夏(令和2年考査委員)「二重譲渡」法学教室273号P.5~11
4 物上代位
・松井宏興『担保物権法』(成文堂,第2版,2019)P.38~55
5 抵当権侵害
・松井宏興『担保物権法』(成文堂,第2版,2019)P.55~62
6 譲渡担保
・松久三四彦ほか『事例で学ぶ民法演習』(成文堂,2014)P.155~174
7 責任無能力者の監督義務者の責任等
・潮見佳男『基本講義 債権各論Ⅱ 不法行為法』(新世社,第3版,2017)P.101~114